ランの幸せ  2005年11月28日 月曜日

                 みなさん、ありがとう。
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          毎日、お休みさせていただいてるのに、たくさんの応援コメントありがとう。
          1日1回はブログを開いて、みなさんのコメントを読んで元気をもらっています。
          でもね、ごめんなさい、ランもう何の治療もできないんです。
          先週の木曜から腎臓の点滴を始めて、土曜日が3回目のはずでした。
          でも、明け方大量の吐血をして、病院で血液検査をしてもらったところ、点滴の効果を期待するどころか
          ランの体は最悪の状態になっていることがわかったんです。
          実は、先週の月曜日の最初の血液検査のデータでランが骨髄の悪い病気にかかっているかもしれない
          疑いがあったので、まずは弱っている腎臓を治してからその検査をするはずだったのです。
          赤血球数は健康な犬の3分の1もなく、逆に白血球数は通常の4倍の数値でした。
          腎臓の値も上がっていて、それらは獣医師でもない私が見ても、明らかに尋常でないことを
          如実に示していました。
          手のほどこしようもないほど、ランの体は得体の知れない病魔に蝕まれていたのです。
          悪性の骨髄の病気。コップ1杯ほどの吐血。関節炎と言われていた右足は骨がスカスカで亀裂が
          入っていました。例えば検査ができたとしても、現代の獣医学では治せないおそろしい病名が
          明らかになった、ただそれだけのことだったでしょう。 

          先生はとても親切でした。
          「せっかく重いランちゃんを抱いて車に乗せてこられたのですから、点滴を打ちたいとおっしゃるのなら
           もちろん打ちます。でも、私はほとんど効果の表れない点滴で残されたわずかな時間をとられて
           しまうより、ご家族と一緒にランちゃんが少しでも長く過ごされることをおすすめしたいです」
           何かを言おうとしても言葉にならず、大粒の涙があとから、あとから流れ出ました。
           そのあいだも、先生はじっと待っていてくださいました。
           私は怖かったけれど、ランがあとどれくらい生きられるのか勇気を出して先生に聞いてみました。
           「もって、あと1週間でしょう」
 
           1週間・・・1週間・・・1週間・・・・・・・・・・・・・
           私のランがあとたった1週間で逝ってしまう・・・
           「ウソでしょう」こんなことを言っても、獣医師がウソなんてつくはずがないことはわかりすぎるほど
           わかっていることでした。
           「ランに痛みがあるのでしょうか?」たぶん、こんな風に聞いたと思います。
           「右足には確実に痛みがあるでしょう。大量の吐血から胃などからの出血も明らかなので
            消化器にも痛みがあると思われます」
            何も考えられず、ただ診察台の上のランの背中をなでていました。
            ラン、優しく笑っていました。その目が
           「お母さん、帰ろう」と言っていました。

           ランは今、私の部屋と称するキッチンの横の和室で静かに寝ています。
           痛がりもせず、ただ昏々と眠り続けています。  
                 
          
           サークルで区切られた中で眠る、見えないランをのぞこうとするデンや春。
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           痛みがあると聞き、あと1週間もその痛みと戦わせるのはかわいそうだと、安楽死も考えていた
           主人でしたが、ランが泣き叫びもせずおとなしく寝ている姿を見て、最後までうちで看取ってあげたいという
           私の願いに同意してくれました。
            
           ランはいつも聞き分けのよい子でした。
           ですから、いつも他の子に手を取られてランはほったらかしでした。
           ごめんね、ラン。
           今さらあやまっても、間にあわないけれど思わず口にしていました。
           もちろん、ランはせめたりしません。いつもと変わらず、穏やかに笑っています。
           ラン、最後まで一緒にいるよ。
           ゆっくり眠ってね。今までの分、たくさん甘えてね。

           
           私の心を救ってくれたtontonさんとMARIN-MAMAさんの励ましのメール。
           みなさんのあったかコメント。
           プリントアウトして、家族で読ませてもらっています。
           涙の中にはパトロール隊の方々の笑わせてくれるコメントがあったり
           本当にどれほど私達が悲しみから救われたかわかりません。
           ありがとう、ありがとう、ありがとう!!
           ブログをしていなければ、きっとたった1人で悲しみに明け暮れていたことでしょう。
           応援してくれたみなさんを、がっかりさせる結果になってしまいましたが
           だからこそ、ランのことをきちんと報告せずにはいられなかったのです。
           ランとたくさん一緒にいてあげたいので、もう少しお休みくださいね。
           長くなってしまった今日の記事を、最後まで読んでくださってありがとう。
           ランも私も、こんなにみなさんに心配していただいて、本当に幸せ者です。

           最後にtontonさんが送ってくださった、愛犬家のみなさんなら誰でもよくご存知の
           「犬の十戒」のラストの項目をお届けします。
           熟知していたはずの「犬の十戒」。
           涙があふれて止まりませんでした。
           ありがとう、tontonさん。

   10. Go with me on difficult journeys. Never say, "I can't bear to watch    it, or, "Let it happen in my absence." Everything is easier for me if you    arethere. Remember, I love you.

    最期の旅立ちの時には、そばにいて私を見送って下さい 「見ているのが辛いから」とか
    「私の居ないところで逝かせてあげて」なんて 言わないで欲しいのです 。
    貴方が側にいてくれるだけで、 私にはどんなことでも安らかに受け入れられます
    そして......どうか忘れないで下さい 私が貴方を愛していることを。
by myfamily-days | 2005-11-28 18:53 | 愛犬の病気と別れ


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